2012-01-01から1年間の記事一覧

能格とカースト

外国にいると、ときに日本語の本が読みたくてたまらなくなる。ふだんなら読まない本も、そういうときにはむさぼり読んでしまう(女性週刊誌とか、読み捨てミステリーとか)。下宮氏のバスク語入門書を読んだのはドイツでだった。大学図書館の書庫にあるのを…

世界は酒より広い

インドと日本の習慣の違い スシーラ・メノン父は神様をとても信じている。それで私たち子供には毎日神様のお祈りをさせていた。父が教えてくれたもう一つのことは、お酒というものは世界でいちばん悪いもの。子供のときからそういうふうに考えさせられた私に…

インドで気づく

今まで世界のいろいろなところで働いてきた。ハンガリー、ルーマニア、ロシア(ハバロフスク、サハリン、タタールスタン)、ウズベキスタン、アルメニア、トルコなど。去年からインドに住んでいる。暑さに弱いので、昔からインドに興味はあったが、とても住…

日本文化の特徴

日本文化を知るためには、日本料理(洋食の影響を受ける前の日本料理)を知ればよい。料理は文化の粋である。人間が何であるかは、何をどう食べているかによって決まる。 日本文化がそうであるように、日本料理も中国料理の影響を受けている。それは、箸で食…

五輪サッカー雑感

夏休みで、7月に涼しいインドを離れて暑い日本に帰るのはうれしくなかった。熱帯のインドでも、ここバンガロールの7・8月は日本よりずっと涼しい。しかしよかったのは、オリンピックのサッカーが見られたこと。バンガロールの下宿にはテレビがないので、暑い…

世界三大料理

いつのころからか知らない、割合最近のことだと思うが、「世界三大料理」というのを聞くようになった。その3つは、中華料理・フランス料理・トルコ料理だそうだ。 誰が言い出したのかのも知らないが、中華には異存はない。フランス料理は個人的に好きではな…

CL雑感

今年のチャンピオンズリーグ決勝は、バイエルン・ミュンヘン対チェルシーだと思っていたら、レアル・マドリード対アポエルだった。 あのように守りを固めてカウンターを狙うのも、延長引き分けでPK戦に持ち込むのも戦術であり、それがはまるのを見るのもサッ…

日本人肉食民族説

少し前の日本人は、自分たちは「農耕民族」であり、欧米の「狩猟民族」とは人種が違うのだ、ということをよく言っていた。それは、おとなしく、やさしく、和を尊び、集団主義であるという含意で、攻撃的で個人主義的な欧米人とみずからを対比するためであっ…

頓知話「水がめ割り」

むかしむかしのことでございます。南天竺に栄えたヴィジャヤナガル王国の片隅に、テナリ・ラマンと申す貧乏バラモンがおりました。妻子をかかえ、貧乏暮らしをしておりましたが、このヴィジャヤナガル王国の名君シュリー・クリシュナ・デーヴァ・ラーヤ王は…

リキシャに踏まれる

四つ角で横断歩道を渡ろうとしたら、車は止まったが、その外側をリキシャが回ってきて、止まらずに通りすぎていった。そいつに足を踏まれた。だが、あまり痛くもなかったし、靴に跡もつかなかった。 要するに三輪オートバイで、バイクがリヤカーをひいている…

インドを路上で その2

インドに住んでいるものの、バンガロールからどこへも行っていない。弁論大会のときチェンナイへ行ったが、早朝にたって夜行バスでもどっただけ、駅から会場へ、会場からバスターミナルへタクシーやオートリキシャで移動しただけで、ほぼ何も見ていない。だ…

台湾的にしてウズベキスタン的でない

バンガロールのあるカルナータカ州の人々は、カンナダ語を話す。カルナータカ州の人口は5600万人で、カンナダ語は世界で27番目に話者の多い言語だそうだ。 国連公用語のような勢力のある言語でない、マイナーな言語を母語とする人々が日本語を学ぶときに、「…