2015-01-01から1年間の記事一覧

ある湖の話

ずいぶん昔のことなので、記憶がさだかかどうかもわからない。それは大きな海だった。いや、大きくなかったかもしれない。小さかったかもしれないが、大きくもあった。地中海ほどに。いや、地中海より大きくさえあったかもしれないのだけど。そこには水があ…

ラグビーW杯雑感

ラグビーのワールドカップが開催されていることは知っていたが、見るつもりはなかった。しかし南アフリカに勝ったと聞いて、驚いて見はじめた。スプリングボックスに勝つ? ありえない! 再放送の南ア戦を後半、22−22のところから見たが、興奮とどまるところ…

中国覚え帳/中国トルコ論

日本人はふたつの戦争(中国との戦争とアメリカとの戦争)を戦ったが、中国人にはひとつの戦争しかない。日本との戦争しかないのである。 「日本人と戦争」を考えるときにいらいらさせられるのは、被害者意識が旺盛で、加害者意識が希薄なことだ。アメリカと…

短期集中マンツーマン講座

語学の鉄則はふたつある。もっとあるかもしれないが、とりあえず次のふたつを日々感じる。 ひとつは、語学習得でもっとも重要なものはモチベーションであること。語学と言わず、すべての学習の要はこれで、よい教師とは生徒の学習意欲を高められる人のことを…

QQする私 その2

中国人とはQQで、中国人以外とはFacebookで。2本立てをさせられて非常に面倒だ。中国政府がFacebookやTwitterを禁止しているのは支配と抑圧のためであり、それを考えると腹立たしいが、アメリカの世界支配に対抗している側面については、好感を持たないわけ…

スマホでサッカー

宿舎には新品の大画面液晶テレビがあるのだが、データ回線(IT関係に弱いので、用語が正確かどうかわからない。テレビのケーブルでなく、インターネットにつながるケーブルだということ)が非常に悪く、しばしば止まる。シュートの瞬間に止まってしまう。30…

懐梆 −宋寨村を例に−(郭雪奕)

はじめに 中国河南省の焦作市、沁陽市、博愛県、温県、武陟県、修武県などは、明清朝において懐慶府と呼ばれ、当地の方言で「懐梆」という劇を作りだした。沁陽市紫陵鎮の宋寨村では地元の劇団がその劇を保持発展させている。日本の村歌舞伎と対照しながら、…

日本語科学技術雑誌

趣味のひとつが図書館内の散歩という人間で、ここ四川理工学院でも例のごとく図書館の中をぽかぽか歩き回っていたら、日本語の雑誌を大量に発見して驚いた。ほとんどが科学技術関係の専門誌で、「理化学研究所彙報」「日本金属学会会誌」のような素人でもな…

中国覚え帳/中国ギリシャ論

中国4000年、という。中国は東アジア文明の発祥地であり中心であり、古い歴史を誇る大国だ。中華文明より古い文明はあっても、滅び去らず今まで連続していることにおいては、世界最古であること疑いない。 だが、この国は本当に「古い」のか? 実際に来てみ…

中国覚え帳/犬の年

歌舞伎が好き、オペラが好き、京劇が好き、民俗芸能はもっと好き。だから京劇(北京の劇)の地方形態である河南省の豫劇とか四川省の川劇を見たいと思っているのだが、これがなかなか見られない。情報が得られないのだ。中国語ができない私は、情報をほとん…

亜州杯2015雑感

大韓航空の財閥令嬢が、ナッツの提供のしかたが悪いと激怒して飛行機を引き返させたあの事件が裁判になり、実刑判決が出たというニュースがあった。あの国には「世間を騒がせた」罪があるのだなと思った。あのくらいのことは起訴猶予でもいいと思うし、最悪…

中国覚え帳/中国が足りない

中国のいいところのひとつに(著作権商売の人ごめんなさい)、日本のアニメやドラマがインターネットで見放題というのがある。日本映画もけっこう見られる。先ごろ菅原文太が亡くなってので、「仁義なき戦い」が見られないかと検索したら、「広島死闘篇」が…