チチハル

チチハルに来た日本人

「斉斉哈爾まで来るとはすごい。日本に帰ったら友達に自慢できるぞ。なにしろ国際都市・哈爾濱のエキゾチックな魅力が強すぎるために、大部分の旅行者は、日程を哈爾濱で打ち切ってしまうからね」(川村湊「満洲鉄道まぼろし紀行」、ネスコ、1998)。 おじさ…

タイムリミット

「島根の近代化遺産一覧」(島根県教育委員会、2002)にリストアップされている益田市七尾町の旧若林医院の主だった若林明文(1903-78)は、温泉津の出身で、東京大学医学部を卒業し、医学博士号を取ったあと満洲に渡り、チチハル・北安・営口の満鉄病院に勤…

1分ビデオコンテスト

教室の学習だけでは日本語力はつくものではない。課外の学習こそが大事で、それは学習者自身が考えていろいろやればいいのだが、教師としても学校としてもさまざまな機会を提供すべきである。それが課外活動である。外国で教える場合はその必要性と重要性が…

李少王多

日本語を教えていると、説明のためいろいろ例文を作らなくてはいけない。そのとき文中に登場する日本人には、「田中さん」の名を与えることが多い。日本で最も多い苗字は佐藤だというが、「さとう」の「とう」が長音なので、発音しにくい難点があるのだ。非…

ゼンジ―語

「中国は広島の生まれ」の手品師ゼンジ―北京が好きである。日本の奇術師には、ナポレオンズとかマギー司郎とか、笑いをまぶす人が多くて、非常によろしい。寄席の色物なのだし、タネも仕掛けもあることなんぞ観客はみんな知っているのだから、それが正しい奇…

3年生がN1だって?

ロシアというのは昔のソ連で(そのまた昔はやはりロシアだが)、超大国として友好国から多数の留学生を受け入れていたため、留学生に対するロシア語教育に力を入れていた(今も入れているのかもしれないが、それはよく知らない)。大学によってはそういう留…

ワールドカップ・漢字カップ

今回のワールドカップは中国で見たので、必然的に漢字とにらめっこすることになった。 中国でワールドカップを見ることは、つまり膨大な漢字表記の固有名詞群を解読するということである。中国に暮らしている人、中国語で生活する人には普通の日常で、何を今…