創作

漢字しりとり・その2

A:日本へ行きたくて、日本語を勉強しています。 B:日本語は本当にむずかしい。 A:当たり前ですよ。外国語だから。 B:前日習ったこともすぐ忘れてしまいます。 A:がんばりましょう。決意は日々新たなり。 B:新宿でラーメンが食べたいです。 A:その前に…

夢中偶成

魯鈍先生轉轉記 魯鈍先生 轉轉記 有人世界有良師 人ある世界には良師あり 寒山熱海爽高原 寒山 熱海 爽高原 又喜又哀生死理 又喜び又哀しむ 生死の理 平仄は合ってないだろう。辞句を並べただけだから。 寝ている間にこんなものができた。巧拙以前に(むろん…

漫才「漢字しりとり」

A:きょうは運動会ですね。 (運動会と書いた紙を示す。以下同じ) B:運動会の前には会議をたくさんしました。 A:会議で議論しました。 B:「論」…。議論では論理が大切です。 A:理論が必要です。 B:また「論」ですか…。議論ではよく論争が起こります。 …

頓知話「テナリ・ラマンと泥棒たち」

むかしむかし、ヴィジャヤナガラ王国に、テナリ・ラマンという有名な知恵者がおりまして、シュリークリシュナ・デーヴァ・ラーヤ王に仕えておりました。 あるとき、知り合いの茶店の亭主がため息をつきながらこう言いました。 「テナリさん、どうもいけない…

頓知話「水がめ割り」

むかしむかしのことでございます。南天竺に栄えたヴィジャヤナガル王国の片隅に、テナリ・ラマンと申す貧乏バラモンがおりました。妻子をかかえ、貧乏暮らしをしておりましたが、このヴィジャヤナガル王国の名君シュリー・クリシュナ・デーヴァ・ラーヤ王は…

狂言「耳奄羅」

シテ:テナーリ・ラマン 女 :テナーリ・ラマンの妻 アド:妻の縁者、アディナーラーヤナ・ラオ 女 :これはテナーリ・ラマンと申す者の妻でござる。今日たわらわの縁者なる人がおとずれなさるによって、ラマンどのを呼びいだそうと思いまする。 こちの人、…