2020-01-01から1年間の記事一覧

クチンの日本人墓地

ボルネオ島西海岸のサラワク州の首都はクチン。その中心部から南に下がり、バトゥ・リンタン通りから少し北に入ったところ、かつての捕虜収容所から遠からず、華人墓地の東に、「極楽山」と書かれた門と柵に囲まれた日本人墓地がある。紀元2600年(1940)記…

漫才「漢字しりとり」

A:きょうは運動会ですね。 (運動会と書いた紙を示す。以下同じ) B:運動会の前には会議をたくさんしました。 A:会議で議論しました。 B:「論」…。議論では論理が大切です。 A:理論が必要です。 B:また「論」ですか…。議論ではよく論争が起こります。 …

「戦時生活様式」

「新しい生活様式」なんだそうである。 いろいろな実践例が数多く列挙され推奨されているが、その中にこの新型コロナ禍が収束したあとも本当に必要なものはどれだけあるのか。皆無ではない、という程度ではないのか。実のところで言えば、これは臨時生活様式…

サラワク日本友好協会(SJFC)史稿

サラワクという地名はあるいは多くの人にとって耳慣れないかもしれないので、はなはだ迂遠ながらその説明から始めよう。 サラワクはボルネオにあるマレーシアの州である。すると、あれ、ボルネオはインドネシアじゃなかったっけ、カリマンタンというのは何だ…

テレビについていくつか

ものごころついたときからうちにテレビがあり、ずっと見てきた。テレビ受像機がない状態でなければ、何かしらは見ていた。テレビは24時間いろいろな番組をやっている。各人の好みによって何を見てもいいし、何を見なくてもいいし、全然見なくてもいいどころ…

クチン日録(6)

2月某日、アグネス・キースの「White Man Returns」読了。日本語訳で読んだ「風の下の国」「三人は還った」に続き、これで彼女のボルネオ三部作は全部読み終えた。雨季の晴れ間を盗んで、川べりのテラスで昼はテタレを、夕方はビールを片手に、サラワクの川…

クチン日録(5)

12月1日、JLPT試験日。いつものように合格祈願に行く。今回はSJFCの近くのスーパーの屋上にある天后宮。見晴らしがいい。合格の見通しもよければいいが。12月某日、スタジアム・サラワクでアジアマスターズ陸上競技会が開かれる。日本人も多数参加しているよ…

新型コロナに関する疑問

私は素人である。医学の専門知識などまったくない。そんな人間がわずかな情報から常識のみによってこの病気について考えることにする。素人の寝言など聞きたくなければ、読まずにすませてほしい。 この新型コロナは「コーカソイド・キラー」であるようだ。こ…

クチン日録(4)

10月某日、カーペンター通りの食堂(クチンで2番目にコロミーがうまい店)でコロミーを食べる。この店の主人は30年前に日本に留学していたそうで、日本語ができる。日本人にとってボルネオは身近でないが、その逆はけっこう身近なようだ。夕方7時からシティ…

クチン日録(3)

8月某日、中華料理店でSJFC創立15周年記念ディナー。豚肉が出る。それはつまり、出席者にマレー人がいないということ。日本人2人とビダユー人1人のほかはすべて華人だから。多民族地域なのに、残念な点だ。8月某日、コダーイ国際シンポジウムが開かれている…

クチン日録(2)

6月某日、ある受講生にラマダンバザールを案内してもらう。するめがあった。彼女はクオーター日本人だと知る。祖母は引き揚げのとき現地人に預けられたというから、つまり残留孤児だ。前任者も河畔で偶然クオーター日本人に会ったとブログに書いていた。案外…

クチン日録(1)

3月某日、マレーシア航空でクチン到着。40分遅れ。砂日協会A会長とH事務局長迎えに来てくれる。3月某日、前任者の送別会兼われわれの歓迎会。優秀学生の表彰。H氏は翌週のうちにビザ取得、銀行口座開設、名刺作成、SIMカード購入などてきぱきとやってくれる…