サハリン消息/子供好きじゃないと日本語教師は勤まらない?

子供好きでない人が小学校の先生をしているとは思えません。しかし大学の先生ともなると、子供が好きでも嫌いでも関係ないじゃないか。そうなんですけどね。旧ソ連ではこのへんの事情がちょっと違います。
ここでは教師は女性が多く、語学教師となればほとんどが女性です。うちの日本語講座も、現地人の先生はすべて女性。しかも若い。全員20代、いちばん上でようやく30といったところ。この地域の日本語教育は基本的にソ連崩壊後に始まっているのだから、どこの教員室も似たようなものだと思います。つまり子供を産みはじめる年代の女性ばかりということで、日本語教師が何人かいれば、必ず産休や育児休暇中の人がいます。そして小さい子供を持つ人も必ずいて、学齢前の子を講座室に連れてくることも多い。だから、子供好きでなければ、旧ソ連日本語教師は勤まらない。言われてみればなるほどですが、来てみないとわからないことのひとつです。